新年度を迎えて

平成の時代が幕を閉じ、5月1日からは新たな「令和」元年のスタートを迎えます。児童養護施設も戦後70年を経て、大きく変革転換の時期に来ています。2017年8月に発せられた「新しい社会的養育ビジョン」は、施設養育を半世紀以上にわたって営んできた私たちにとっては衝撃でした。その内容は、家庭養育大原則、本体施設以外はすべて地域、本体は高機能・多機能化、そして、施設生活の期間限定 等々…。私たちにとって、施設養育を否定されたようにさえ思われました。私たち児童養護施設は、お預かりした子どもたちと共に24時間、365日、家族のように寄り添い、お互いの絆を感じながら生活しています。共に汗を流し、そして、悩んだり、笑ったり、怒ったり、泣いたりの生活がそこにはあります。私たちは、これからも子どもたちの輝く未来を想い描きながら、一人ひとりが自信と誇りを持って、これからも一歩ずつ歩んでゆく覚悟です。これから先、児童福祉の世界がどう変化しようが、私どもは目の前の子どもたちの「笑顔のために」を合言葉に、ぶれずに対峙していきたいと思います。皆様には、今後とも頑張っている子どもたち、そして、職員に対して、変わらずの暖かいエールを送って頂けると幸いです。

平成31年4月1日

みどり寮 寮長 松本 清

PAGE TOP