理事長 新年のごあいさつ 2019年

  

新年あけましておめでとうございます。

旧年中は、社会福祉法人 宇和島厚生協会 児童養護施設「みどり寮」に対しまして、地域の皆様並びに関係機関の皆様の多大なるご支援とご助言、ご協力を賜りましたことを深く感謝申し上げます。

当会は、さかのぼること1955年(昭和30年)4月に社会福祉法人 宇和島厚生協会として定員50名の民間養護施設の認可を受け、宇和島市に児童養護施設「みどり寮」と名称して開設され、子どもが健やかに育つための環境づくりに努めて参りました。当会50年の歩みの記念誌『いのち育む』を開くとき、戦後(昭和21年以降)の混乱期の中、戦災で親兄弟を共に失い、子どもたちは社会生活も、明日への希望も見いだせない様な状態にあって無残な生活だった中を、当時、民生委員の方々が巷(ちまた)にさまよう戦災孤児を保護救済するため「思いやりを暮らしの中に」と誰言うこともなく、物心両面に亘って子どもたちを育成されたことから始まったのが、「みどり寮」の発祥だとあります。このことを知り語られる人は、第4代理事長(後に全国児童養護施設協議会 会長)であられた谷松 豊繁 氏(93歳)であります。今、ここに先人の足跡をたどる時、児童養護という言の葉の大きな意味と歴史の重さを胸に受けとめるものです。

現寮舎は、2012年5月 耐震化改築を行い、完備されました寮舎の中にて、子どもたちが諸先生方に寄り添われて、明るく、楽しく養育されております。また、「みどり寮」のほか、当会は、2003年4月 地域の子育て相談窓口に当る「こども家庭支援センターみどり」を開設、子どもと共に絆をしっかりと深めゆくことに努めております。そして、2005年7月 には、地域小規模児童養護施設「子どもの家 すみよし」を開設して、入所児童の個別化、小規模化を目標とする継続的な養育施設として質の向上を目指して努めています。当施設については、愛媛県社会福祉協議会 第三者評価で高い評価を受けています。

私、就任時に寮舎の食堂(兼 集会室)の壁に自筆で「一隅を照す(いちぐうをてらす)」と色紙へ書いて額を掛けさせてもらっていますが、この宇和島市住吉町の片隅に「みどり寮」あり の思いの光を発信して、子どもたちが幸せと健やかに成長することを役職員一同で頑張っておりますので、ご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

末筆ながら、地域の皆様、関係機関の皆様、子どもたちが健全な心を持って成長いたしますよう社会福祉法人 宇和島厚生協会 児童養護施設「みどり寮」をお支えくださいますようお願い申し上げ、皆様のご多幸、ご健勝を祈念して、新年のご挨拶とさせていただきます。

社会福祉法人 宇和島厚生協会 理事長 曽根 貞義

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